新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

アスパラガポシス、をご存知ですか?

だいぶ間が空いてしまいました。 2019年11月2日号のThe Economistは、Science and technologyのページで、家畜に食べさせると消化酵素の活動を阻害してメタンガスの発生量を減らす効果を持つ海藻が発見されたことを伝えています。 https://www.economist.com…

気候科学小説、の不気味さ

いささか古い記事ですが、4月4日号のThe Economistは、Books and artsのページでScience Fiction (SF小説のこと、日本語では空想科学小説、ですかね)ならぬClimate Fictionというカテゴリーの文学について紹介しています。 https://www.economist.com/books…

日本対アルゼンチン、という組み合わせとは?

たとえ世界を意識する仕事をしていたとしても、日本にいる限りは「日本とアルゼンチン」という対比関係が何を物語るのかについてピンと来る人はそう多くないだろうと思います。 3月29日号のThe Economistは、Finance and economicsのページでしっかりとこの…

ビジネスから見た気候変動

2月23日号のThe Economistは、Businessでビジネスから見た気候変動対策の緊急性と、それにもかかわらず動きの鈍い現実について鋭い論評を載せています。 www.economist.com 二酸化炭素などの温室効果ガスによって引き起こされる気候変動、具体的には洪水やハ…

ひとつの考え方として

2月23日号のThe Economistは、LeadersとBooks and artsの記事を使って企業と地球温暖化、気候変動が人類に与える影響に関する本について取り上げています。 元来、The Economistは環境保全について後ろ向きな記事が多く、気候変動についても最初のうちはだい…

ファーウェイだけではなく?

The Economist 2月2日号のLeadersは、現在世界の耳目を集めているベネズエラの混乱に関する記事がトップです。3番目にファーウェイ事件の現状に関するかなり厳しい論評が載っているので、今日はその記事について。 www.economist.com 記事を読んで改めて認識…

セグウェイに起こったこと

11月22日号のThe Economist誌はBusinessで、アメリカで始まった立ち乗り2輪車(セグウェイという名前をご記憶でしょうか?)の技術が、いまどのようなビジネスになりつつあるのかについて、いささかビックリの内容とともに伝えてくれています。 www.economis…

サウジアラビアの憂鬱

10月27日号のThe Economist誌は、巻末のObituaryで先ごろトルコのサウジアラビア大使館で殺されたジャーナリストのジャマル・カショギ氏の人となりについて伝えています。 www.economist.com 曰く、そもそも体制批判を行うタイプのジャーナリストではなかっ…

難しい課題

The Economist誌10月12日号のLeadersそしてScience and technologyのページには、先ごろまとまった国連気候変動枠組み条約政府間パネルによる報告書についての解説記事が出ています。日本でも大手メディアがこぞって伝えた内容ですが、改めて取り上げてみた…

嵐は世界中で

The Economist誌9月22日号のInternationalには、かなりの長文ながら、世界中で発生している台風やハリケーン、サイクロンなどの脅威についての記事があります。 www.economist.com 曰く、海水温が全世界的に上昇しており、海水面も毎年3mmずつ高くなっている…

アメ車はどこで作られている?

8月25日号は、たぶん夏休みの影響ではないかと思うのですが、The Economistにしてはキレの良くない記事が続きまして、読んでいてもちょっとつまらなかった。 でもその中で、これは面白いと思わされたのか、アメリカの自動車産業がトランプ政権の貿易政策でど…

やや危険?

いささか旧聞に属しますが、ソフトバンクがサウジアラビアの政府系ファンドから出資を得て、先端技術開発案件への投資を加速させるというニュースがあったのをご記憶の方も多いと思います。 www.bloomberg.co.jp The Economist誌は8月18日号のLeadersで、同…

中国と言う名の惑星

7月28日号のThe Economistは、道路に囲まれた地球のイラストに被せて「Planet China(中国と言う名の惑星)」という刺激的なタイトルをつけています。記事としてはLeadersのトップとBriefingを使って、中国が進める一帯一路政策(Belt and road initiative: B…

トランプが変えたもの

The Economist電子版には、アメリカのトランプ大統領が変質させたのは共和党だけでなく、民主党もまた彼によって変化させられた、という興味深い記事が出ています。 www.economist.com 記事によると、政治的に寄せ集めにすぎなかった民主党が、中道政党から…

IT創業はもはや?

The Economist誌6月2日号のBusinessには、最近目に見えて減ってきているベンチャービジネスの起業(スタートアップ)とその原因に関する驚きの洞察が出ています。 www.economist.com それによると、アマゾン・フェイスブック・グーグルなどIT大手が、競合し…

好事魔多し?

The Economist電子版には、先日開会したテニスの全仏オープンについて、男子シングルスの優勝候補とされるラファエル・ナダルに関する記事が出ています。 www.economist.com それによると、今大会のナダルほどコートを支配できるプレーヤーは過去にいなかっ…

中国人が海外に出ると

5月19日号のLeadersそしてSpecial reportは、海外を旅行する中国人の数が増加していることについての論評を載せています。 www.economist.com これだけ多くの中国人がこれだけ世界のあちこちを旅するようになれば、彼らが本国へ持ち帰る見聞によって、中国社…

原油値上がり

5月16日の日経にはガソリン小売価格の話題が出ていましたが、The Economist電子版には原油値上がりの記事があります。 www.economist.com それによると、2014年以来の高値だそうで。アメリカのイラン核合意離脱の影響もあるのでしょうか。いずれにしても、円…

AVs、それは・・・

まさかアダルトビデオのことではありません。The Economist5月12日号のScience and technologyには、各国で開発が進む自動運転車の話が出ています。 www.economist.com 英語で言うと、Autonomous VehiclesすなわちAVs、だそうで。 現在、世界各国のさまざま…

表紙かぁ・・。

5月12日号のThe Economist、表紙と、そしてLeadersのトップはソフトバンクの孫正義社長、そしてシリコンバレーの一大投資ファンドとして注目されているビジョンファンドの話です。 www.economist.com ビジョンファンドは、ソフトバンクと中東問題についての…

年較差の話

今日は、The Economist電子版で目を引いた記事について。 www.economist.com 記事ではオランダの大学の研究者が発表した内容が参照されていますが、地球温暖化(ではなく、気候変動と言った方がより正確だと思われるので、以降はこのブログでもそう書きます…

3より4

5月5日号のThe Economistは、LeadersとBusinessの2本の記事を割いて、アメリカの携帯電話会社T-mobileとSprintの合併協議について詳しく伝えています。それぞれちょっとずつ違う中身の記事になっていまして、Leadersのほうは合併がもたらす市場の変化と消費…

代わるものがない?

4月21日号のThe EconomistはAsiaのコラムで最近の安倍政権が苦境にあることを簡潔に伝えているのですが、その切り口は支持率低下でもスキャンダルでも野党の攻撃でもなく、自民党内が揺れているというもので、その意味では日本のメディアとちょっと目の付け…

ドイツ、確かに手強そうかも

The Economist4月14日号のLeadersトップ記事とSpecial reportは、ドイツがテーマです。先ごろようやく連立政権が発足したニュースは国内メディアでも取り上げられていましたが、The Economistが見るドイツは日本のメディアが伝えるそれとはちょっと違ってい…

ハンガリーの選挙について思ったこと

The Economist誌4月7日号のEuropeはトップ記事でハンガリーの総選挙に関する予測記事が出ています。 www.economist.com 日本のメディアで速報されているとおり、与党が圧勝してオルバン首相の続投が決まったというニュースは耳にされた方も多いと思います。…

50年かけてもなお

ネットでは4月7日号が流れているThe Economistですが、Leadersは殺人の増加、フランスのストライキ、データセキュリティ、増える中国のエアライン、イギリスの男女間賃金差問題というラインナップで、まあそうだねという感じで眺めています。 目についたの…

米中貿易戦争なるものの実態は

3月31日号のThe Economistは、Finance and economicsの中で、米中間の貿易を巡る最近の動きについて俯瞰的な分析をしてくれています。 https://www.economist.com/news/finance-and-economics/21739726-it-undermining-rules-based-trade-order-and-could-st…

AIが職場を変える その2

The Economist 3月31日号のSpecial Reportを読み込んでみました。AIについて、巷間言われているような話と言えばそうなのですが、バラバラの議論を並べただけでなく、ユーザーの立場から見た機会と脅威について良く整理された記事になっています。もし原文を…

AIが職場を変える

ネットでは早くも3月31日号が流れているのはイースター休暇との関係かもしれません。 Leadersのトップ記事は、職場にAIが入ってくることに伴い、予想される変化についての論評です。詳しい記事は今週のSpecial reportに載っているのだそうで、トップ記事は言…

田舎暮らしを好む若者について

だいぶ久しぶりの投稿になってしまいました。 The Economist誌3月24日号は、Asiaで「日本の若者が田舎に移住する」という事例を取り上げて、人口減少と高齢化が進む日本における若者の志向が多様化していることに注目した記事を載せています。 www.economist…