新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

フェアウェイ友達

昨日も書きました通り、現時点までのところThe Economist電子版ではほぼ全く無視された感の強い安倍首相訪米ですが、2月11日号のAsiaには、チクリと批判するトーンながらそれを伝える記事が出ています。 曰く、安倍首相は昨年11月、世界がその勝利にハッと驚…

世界はそれをどう伝えたか

昨日から今日にかけて、日本のテレビは安倍首相がトランプ大統領との親交を深めた話題を頻繁に取り上げています。週末にかかるためなのかもしれませんが、The Economist電子版にはそのニュースがひとかけらもありません。さて、と思って他を見てみたのですが…

ロシア側からそれを見たなら

ネットでは2月11日号が流れているThe Economistは、昨夜一晩かけて羽田からワシントンへ飛んだ某国首相の動静については一顧だにせず、通常よりも多い紙面を使って米ロ関係、もっというとトランプ米大統領の対ロシア戦略に対する警告を発しています(それに…

壁が出来たなら

The Economist2月4日号のBriefingには、アメリカのトランプ大統領との関係について、そのスタンスを決めかねる各国首脳の悩みを捉えた記事が出ています。イギリスではメイ首相がトランプ大統領との交渉に臨むことへの異論もあるのだとか。わが日本の安倍首相…

セカイノサケメ

The Economist2月4日号は、ホワイトハウスの反逆者、というタイトルでトランプ米大統領が矢継ぎ早に繰り出す新しい政策についてトップで論評していますが、特に外交面ではイスラム系7か国からの入国差し止めと、難民受け入れの一時停止についてなかなか洞察…

嘘が汚す権威

The Economist電子版のトップは、抜き差しならない大統領令により、理不尽にもアメリカ各地の空港で足止めされたり、出発前に搭乗拒否にあったイスラム教国出身者を巡る詳しい情報になっています。日本のメディアは火の粉を恐れてか、ほとんど報道していない…

自由貿易への弔鐘

ネットではThe Economist1月28日号が流れています。Leadersは多国籍企業の引き揚げ、混乱するベネズエラの政治経済、米中貿易交渉の見通し、最貧国の私学教育、ロシアの家族制度という、一見バラエティに富んだ構成ですが、トップ記事と3本目のいずれもトラ…

企業も、また

各メディアでは、新たに第45代アメリカ大統領に就任したトランプ氏に関する様々な報道が入り乱れる中、1月21日号のThe Economistもまた多くのページをそれに割かなくてはいけない状況のようです。 出張でだいぶ間が空いてしまいましたが、飛行機の中などで紙…

出張の合間に

二つの海外出張の合間、74時間の日本滞在中にこのブログを書いています。 The Economist1月14日号のAsiaには、いわゆる従軍慰安婦問題を巡って深まる日本と韓国の対立についての記事があります。トランプ新政権の発足とともに米中関係が冷え込む流れにあり、…

アベノミクスへの祝福

新年あけましておめでとうございます。年頭、1月7日号のLeadersには、アベノミクスの先行きに期待するという、勇気づけられる論調の記事がでているのですが、日本の中にいるとなかなか気づかない視点の論調だったので、少し詳しく紹介したいと思います。 曰…

2016年を締めくくると

12月24日号のLeadersトップには、2016年が自由主義にとって厳しい年だったことを総括する記事が載っています。曰く、英国のEU離脱や、トランプ米国次期大統領の当選、あるいはハンガリーやポーランドをはじめとするヨーロッパで見られたナショナリズムの台頭…

監視国家

12月17日号のLeadersトップとBriefingは、中国のインターネット監視システムと、それがもたらすであろう弊害についての突っ込んだ分析を伝えています。民主主義の国では当たり前のコミュニケーションの自由と情報乱用の規制が、中国ではそのいずれも存在せず…

弾劾のあとには

The Economist12月17日号のLeadersにはシリア内戦、サイバー戦争と中国などの話題と並び、大統領弾劾が成立した韓国についての記事が出ています。北朝鮮の核開発が続き、アメリカ大統領選の直後に、ある意味で最悪のタイミングに力の空白を許すってどうなの…

オルト・ライトをどう見るか

The Economist12月10日号のBusinessは(他の欄ではなく、なんとBusinessです)、アメリカのトランプ政権で主席戦略官・上級顧問として戦略を担うことになったスティーブン・バノン氏の出身母体であるブレイトバートニュースについて詳しく紹介しています。い…

バイクを作るベンチャーの話

12月10日号のBusinessから。 世の中、さまざまなベンチャービジネスはあれど、オートバイ、もしくはモーターサイクルを作ると言われると、へっ?と思われる方も少なくないのではと思います。だって需要は伸びないだろうし、東南アジアで売れるのは原チャリ(…

アメリカビジネスのこの先

前後しますが、12月10日号のLeadersトップ記事について。 トランプ次期大統領が政権発足に備え、着々と布石を打っていることは日本でも報道されている通りなのですが、その中で彼が人目を引くような個別企業(フォードやボーイングなどについては日本でも報…

島は帰らない?

12月10日号のAsiaには、予定されているロシア・プーチン大統領の日本訪問についての観測記事が出ています。それによると、ロシアでの世論が強硬(71%が歯舞・色丹の二島返還にすら反対)であることなどから、返還が実現することは難しいだろうとのことです…

PISAについて、The Economistの見方

国際生徒評価プログラム、と言ってもピンときませんが、日本のニュースでもPISAという名前は報じられているので、ああそうかと思われる人は多いかもしれません。正式にはProgram for International Student Assessmentというそうですが、この結果で日本がそ…

孫文生誕150周年

11月5日号のThe Economistについて、これまでため息と徒労感ばかりが先行したアメリカ大統領選挙がいよいよ大詰めということもあってか、さすがに今週号は関連記事が分厚いのですが、今日はあえてその流れとは一線を画した「孫文生誕150年」についてBanyanが…

急速な

ネットでは10月29日号が流れているThe Economistですが、肝心かなめの米大統領選に関する記事で注目すべきものはほとんどなく、かろうじて電子版のほうにキャンペーンを急激に縮小しつつあると言われる共和党・トランプ候補の動静が伝えられています。 流石…

それも理由?

The Economist誌10月22日号のAsiaには、日本の産科医療について焦点を当てた記事が載っています。曰く、無痛分娩(穿刺による麻酔薬注入)が増加してきているものの、まだ病院の通常営業時間に限られる場合も多かったり、健康保険でカバーされる出産費用の内…

落ちるところまで

ネットではThe Economist誌の10月15日号が流れています。トップ記事はアメリカ大統領選挙とアメリカ政治そのものに関する憂慮を伝える記事となっていまして、トランプ候補の混乱ぶりもさることながら、それでもなおかつ40%を超す支持を取り付け、選挙後の妥…

CORSIA(国際線のための炭素相殺・削減スキーム)について

The Economist電子版は旅行をテーマにしたGulliverというコラムで、今後長期的な成長が見込まれる航空各社の国際線ビジネスと環境汚染の問題について論じています。 www.economist.com 記事によると現状で国際線のフライトが起因となる温暖化ガスの排出は、…

ストックホルムへの7枚のチケット

よくThe Economistを読んでいて思うのは、科学関係の記事が読みやすくレベルも高い、ということです。むろん日本の新聞も、科学文化部あたりが週末の特集記事として大きなページを使って書く記事は、十分に深いのですが、あるいはニュースの記事があまり深い…

気候変動対策のための、新たなる資金チャネル

The Economist10月8日号のFinance and economicsには、気候変動対策向けの新しい国際資金メカニズムである「緑の気候基金」(Green Climate Fund)についての記事が載っています。 www.economist.com 他の環境対策に比べてあまりに範囲が広く、求められる資金…

大勢は

休日の夜にどうかと思ったのですが、The Economist電子版が取り上げたアメリカ大統領選挙テレビ討論の第二回目について。 既にどちらが勝った、というような議論は論外のようで、それでも結論は辛辣です。 「クリントン夫人への脅しを含め、彼(トランプ氏)…

オバマが遺してゆくもの

The Economist誌の10月8日号は巻頭のBriefingに、バラク・オバマ大統領による長文の寄稿を載せています。曰く、保護主義や反イスラム主義を批判しつつ、疑いようのない資本主義と世界経済の関係性がもたらす価値を踏まえて、経済の分野において4つやり残した…

Priceyの反対語

10月1日号のBusinessには、ついにスマホ向けのゲームビジネスへと踏み出した任天堂の戦略に関する比較的好意的な論評が出ています。 曰く、コンソールビジネス(据え置き型ゲーム機)で一世を風靡した同社も、最近はスマホゲームに押されて売り上げの柱であ…

グローバリゼーション退潮?

10月1日号のThe Economistは特集記事で今日の世界経済に関する多面的な分析と、様々な場面で疑問を呈されるグローバリゼーションについての基本的な支持を旗幟鮮明にする分厚い記事を載せています。 www.economist.com 曰く、自由貿易で奪われる雇用もあり、…

速報 2016アメリカ大統領選 第一回テレビ討論について

The Economist電子版は、第一回テレビ討論の結果について明らかにクリントン候補の一本勝ちであった、という明快な評価を下しています。 序盤戦ではマイペースで良い感じだったというトランプ候補ですが、司会者から振られたオバマ大統領の出生地問題で、明…

シン・ゴジラの成功に関する読み解き

The Economist誌の9月24日号によると、シリーズ中でも特筆すべき大ヒットになっているという「シン・ゴジラ」が示唆するものは、よく言われる地震や津波などの災害に加えて、増大する中国の軍事的脅威、あるいは軍国主義に戻ろうとする安倍政権の強引さでは…

成功した取り決めに戻るということの功罪

The Economist電子版には、かつて国際的な問題となったオゾン層破壊物質を削減した「モントリオール議定書」を見直そうという記事が出ています。この国際取り決めの名前を知らなくても、以前はときどきマスコミに取り上げられていた「オゾンホール」という現…

テレビ討論会の行方について

The Economist電子版は、9月26日に第一回が予定されているアメリカ大統領選のテレビ討論について、過去の事例をなぞりつつ、今回の選挙結果にも大きな影響をもたらすであろうとの見通しを伝えています。 www.economist.com 1980年の大統領選挙で民主党・カー…

ドゥテルテのフィリピンが考えていること

9月17日号のAsiaには、先ごろG20首脳会議でアメリカのオバマ大統領に対して悪態をつき、首脳会談を棒に振ったことが記憶に新しいフィリピンのドゥテルテ大統領と、対中関係を巡るフィリピンの動きについての興味深い記事が載っています。 www.economist.com …

基本通りに

9月17日号のUnited Statesには、アメリカ大統領選挙でクリントン陣営が犯しそうになっている微妙な失策についての鋭い論評が出ています。 曰く、「人種差別主義者で女性差別主義者で、反同性愛、反外国人、反イスラム主義」だというトランプ候補に対する攻撃…

不満の終着駅(とりあえずの)

ネットでは9月17日号が流れています。 その中の、United Statesの記事で最もコメントが多いのがドナルド・トランプ氏とアメリカのネトウヨともいわれるオルト・ライトの関係について書かれた記事でした。 ネットで調べてみると、オルト・ライトとは共和党支…

Valuationの難しさ

9月3日号のBusinessには、つい最近までその急成長ぶりが注目されていた中国のスマートフォンメーカーであるシャオミ(小米)の停滞についての記事があります。これを読むと、企業価値評価(ValuationあるいはPricingなどと言います)がいかに難しいものか、…

香港に見る変化

The Economist電子版には、9月4日に行われた香港立法会の議員選挙結果についての記事が載っています。俗に「本土派」と呼ばれる、いわゆる民主派でも北京政府の政治的支配から脱却したいとの考えを持つ人たちの支持が伸びたこと、これらの人たちが定員70名の…

ケッコンしない日本人

9月3日号のAsiaには、50歳を過ぎて結婚しない日本人の比率が女性で10%、男性では20%に達しようとしている現象についての読み解きが載っていまして、国内のメディアもよく取り上げる話題ではありますが、若干の視点の違いがあるように思われたので、それに…

Uberが変えるクルマ社会のあり方

ネットでは9月3日号が流れています。 Leadersのトップには、ライドシェアビジネスで注目される、というか米欧ではトップを走る2009年創業のウーバー社、そして個人向けの輸送サービスビジネスの今後に関する大変興味深い記事が出ています。 www.economist.com…

宇宙開発のフロンティア

8月27日号のTehcnology quarterlyは、宇宙に絡む記事で始まっています。その最初はアメリカのスペースX社が開発し、実用化された「再利用できるロケットの一段目」についてのお話です。同社以外にも、アマゾンのベゾスが始めたブルーオリジン社など、宇宙開…

気候変動とセメント

8月27日号のBusinessには、地球温暖化対策とセメント産業の関係が簡潔に報告されています。減量となる石灰岩の破砕および製造工程で使われる大量の化石燃料によって大量の二酸化炭素(CO2)を大気中に排出するセメント産業は、以前から関係者の間では気候変動…

フランスの動揺

出張で少し間が開いてしまいました。さて今日は、The Economist電子版から、イスラム教の女性が身につける水着、ブルキニ(ブルカとビキニを合わせた造語だそうです)の禁止が話題となっているフランスについての記事を取り上げます。 www.economist.com 何…

テロリズムへの対応、が物語るもの

今日はThe Economist電子版から。おそらく明日発売の8月20日号の記事になるのではないかと思うのですが、イギリス政府が始めたテロ対策についての記事です。 一言で言うと、徹底的に個人情報を洗い、疑わしい人をマークする、と言うやり方なのですが、逆に言…

ハイブリッドカーを巡る未来予想図の?

少し長めの夏休みを頂いておりました。本日から本格復帰です。 The Economistは8月13日号です。米大統領選やフィリピン新政権に関する報告が目を引くところですが、後半のScience and technologyで読んでいてちょっと違和感を感じるものがあったので。 At la…

中国経済がアメリカを抜いたかもしれない計算

7月23日号のThe EconomistはFinance and economicsのページで毎年おなじみ、Big mac indexを載せています。例によってアジア諸国の通貨が実際より安くなっている、という分析結果のグラフが出ているのですが、仮にGDPと同じ金額だけビッグマックを買ったとし…

不都合な?話かもしれない

7月23日号がネットで流れているThe Economistですが、Leadersの4番目に天然ガスがもたらす地球温暖化の脅威についての記事があります。 ふつう天然ガスと言うと、石炭や石油に比べて環境にやさしいエネルギーという印象が強いのではないかと思います。確かに…

テレビの将来

7月16日号のBusinessには、長らくケーブルテレビが主流だったアメリカのテレビ放送について、根源的な変化が訪れようとしていることが報じられています。 www.economist.com 端的に言えば、インターネットテレビへの移行が加速され、これまでのケーブルテレ…

もしも、という話の中に

7月16日号のThe Economistは、世界中の「もしも」という仮説を特集したページがあるのですが、その中で面白かったのはトランプ氏が大統領になったらと言う記事の同じページに小さく示されていた「もしもアメリカにイギリス風の議会があったなら」という推計…

ISの東方拡大戦略とフィリピン新大統領への期待

7月9日号がネットで流れているThe EconomistがAsiaで伝えるところによると、過激派組織であるISは最近ウェブサイトを通じて、フィリピン・マレーシア・インドネシアなど東南アジア諸国をターゲットとした宣伝活動に注力しているとのことです。具体的には英語…