新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

デジタル医療

ネットでは2月3日号が流れているThe Economistですが、Leadersのトップ記事は急激に実用化が進むネットを使ったデジタル医療、とでも呼ぶべきセルフケアの流れについて解説しています。 www.economist.com すでに実現している部分も併せて言うと、ウェアラブ…

ビッグマックインデックス

1月20日号のThe Economitは、Finance and economicsに恒例のBig Mac Indexが載っていて、現在の通貨価値とのズレをわかりやすく示してくれています。それによると、先進国の中で通貨安になっているのは英国のポンドと日本円だそうで、ポンドは英国のEU離脱問…

よいこが増えた?

The Economist1月13日号のInternationalは、世界のティーンエージャーに共通してみられる現象として、以前の同じ世代に比べて飲酒や不純異性交遊などに代表される問題行動が減少し、友達を作らなくなったと分析してくれています。 www.economist.com 統計的…

トランプ大統領就任一周年

1月13日号のThe EconomistはLeadersのトップにトランプ大統領就任一周年についての論評記事を載せています。 www.economist.com 記事によると、暴露本の出版もそうだったと思いますが、この一年はいつ何をツイートされるかでハラハラしどおしだったとのこと…

合計特殊出生率2.8を達成した日本の自治体とは

今朝はThe Economist電子版のトップ記事に出た日本の話題について。 記事が取り上げたのは、岡山県の北の端に奈義町という人口6000人ほどの町があり、出産に対して町がさまざまな支援策を講じた結果、出生率が2.8に達したというお話です。 www.economist.com…

中国と環境

新年1月6日号のThe Economistを読んでいます。 イランのデモについて、あるいはNHKの受信料問題についてなど、相変わらず感度の高いアンテナが張られているなあと思わされる記事が多い中で、中国の環境問題について二本の記事が出ています。 www.economist.c…

アイヌ語を学んで見えてきたもの

今日はちょっと趣向を変えて、The Economistの兄弟誌である雑誌・1843から、アイヌ語を学び出したというJonathan Beckmanさんの話。 www.1843magazine.com インターネット上には、アイヌ語を含め絶滅の危機にあるマイナーな言語、たとえばインディアンのチェ…

あけましておめでとうございます。 昨年後半は、個人的な事情もあってなかなかブログ投稿が捗りませんでした。今年は少しでも時間を見つけて、興味深い記事を拾ってゆきたいと思っています。 さて、新年一本目の投稿は、電子版のSchumpeterが予測する2018年…

アベノミクスへの評価

11月18日号のFinance and economicsには、アベノミクスの5年を総括する記事が出ています。基本的に日本で報道されているものとあまり変わらないのですが、よく読むとThe Economistならではと言える洞察が含まれています。 www.economist.com 曰く、株価の上…

選挙によって安倍政権が背負ったもの

10月28日号のThe Economistは、Leaders そしてAsiaでそれぞれ日本の総選挙がもたらした結果について論評する記事を載せています。Leadersのほうは、今回の選挙結果について事実関係を伝えつつ、改憲への布石はまだ道半ばであることを指摘しています。 www.ec…

THAADのせいで?

10月21日号のThe EconomistはBusinessで、中国から撤退することを表明した韓国のロッテマートに絡めて、THAADに関係したと思われるその他の事情も広く紹介しています。 www.economist.com まず、どうしてロッテマートなのかというと、グループが保有するゴル…

その他

台風と同時に衆院選を終えた日本ですが、The Economist電子版も最新記事でその結果を伝えています。中身は安倍政権の今後について、そして希望の党がどのように登場し、どのようにコケたかを簡単に伝えたものにすぎないのですが、なるほど、と思わされたのは…

AIの進化の話

10月21日号のThe Economistは、Science and technologyで、新しい人工知能が囲碁の世界チャンピオンを破った人工知能を寄せ付けずに完勝したこと、そしてなによりその人工知能が過去の棋譜を全く参照せず、いわば独学で強くなったことを細かく伝えています。…

動きたくても

ネットでは10月21日号が流れているThe Economistですが、Leadersのトップで最近の国際政治~特にグローバリズムへの逆風~について興味深い分析をしてくれています。 www.economist.com 曰く、ドイツでもオーストリアでも(そして多分、この週末に選挙がある…

批判のポイント

10月14日号のBusiness and financeには、神戸製鋼の品質偽装スキャンダルについての記事があります。 www.economist.com The Economistの批判のポイントは、偽装そのものに加えて、これまで各国・各分野で起きてきた類似の事例から学んでいないこと、すなわ…

中国経済がどの程度「強いのか」について現状を見ると

出張や、その他もろもろがかさなってだいぶ間が空いてしまいました。 さて、今日はThe Economist10月14日号のSchumpeterが取り上げている米中経済力の話を見てみたいと思います。直接的には、対北朝鮮、そしてイランあるいはシリアへの対応を考えたとき、ア…

聞き違いかな?

ネットで流れているThe Economist9月9日号のLeadersには、このほどアメリカのトランプ大統領が廃止を宣言した、不法移民の子女に対するアメリカ滞在許可を認めた大統領令を巡る解説が出ています。それによると、これらがアメリカで起業できている確率は一般…

ちょっと示唆的かも

8月19日号のThe Economistは、Chinaの記事で古典文化への再評価をはじめた中国政府の動きを紹介しています。曰く、儒教の教科書(弟子記?)などを使って道徳教育に力を入れ始めたことや、古典文化を再評価する動きなどについて。 www.economist.com 確かにT…

バノン主席戦略官の辞任

週末の朝、日本のニュースでも報じられたアメリカ・トランプ政権の人事問題について、The Economist電子版は早速その読み解きとともにトップで報じています。 www.economist.com 日本のメディアは、ただ辞任の事実と「これでトランプ政権は新たな痛手を受け…

落としどころは?

このところ、The Economistはアメリカのトランプ大統領に対してはっきりと反対する意見を強く打ち出すようになってきました。この週刊誌がいわゆる左派メディアでは決してあり得ないことは、過去にこのブログでお伝えしてきたことから言っても間違いないので…

支持者のみを支援する

The Economist電子版のトップは、さきごろアメリカ・バージニア州で発生した白人至上主義者と反対勢力の衝突事件を巡るトランプ政権の反応について、「結局自分の支持者を支援するという以外に信条はない」と断じています。 www.economist.com これまでの大…

想定される悲劇

ネットで流れている8月5日号のThe Economistは、LeadersとBriefingの2本、計3本の記事を使って北朝鮮による核開発問題について報じています。 www.economist.com 記事が伝えるところによると、北朝鮮によるミサイル開発は想定以上に進んでいるものの、ICBMの…

中国とロシア

あからさまな書き方をするメディアは、日本ではあまりお目にかかりませんが、海外ではそれがむしろ普通だったりします。The Economist7月29日号のChinaは、中国とロシアの関係そしてロシアが置かれた国際的な立場について、おそらく日本では絶対にお目にかか…

アメリカ社会と銀行

The Economist7月29日号のFinance and economicsには、最近アメリカの銀行が田舎の支店をどんどん閉鎖しているという傾向についての記事が載っています。 www.economist.com 記事の報じるところでは、都市部から離れた小規模な町や村(?)で、銀行の支店が…

生き方と生き様の、多様化

ネットでは7月29日号が流れているThe Economistは、LeadersとInternationalでそれぞれ子供を持つ生き方とそうでない生き方をする人たちについての記事を載せています。 www.economist.com www.economist.com 日本では、少子高齢化あるいは人口減少問題などと…

温暖化が進むと

The Economist電子版は、進む地球温暖化によって影響を受けると考えられる航空業界に関する興味深い記事を載せています。日本のメディアではまだ注目されていない話題だと思います。 www.economist.com 曰く、気温が上がりすぎると空気の密度が変化すること…

劉暁波への弔辞

ネットで流れているThe Economist7月15日号の表紙は、昨日がんで亡くなった中国の民主化運動の闘士でノーベル平和賞を受賞した劉暁波(Liu Xiaobo)氏の、まだ元気なころの横顔です。The EconomistはLeadersのトップ記事と、ChinaそしてObituaryの3本の記事を…

Wahveとは

ワーヴ、って読むんでしょうかね。Work At Home Vintage Experts(在宅勤務の熟練専門家)の略だそうですが、ニューヨークにある会社の名前だそうで、金融関係のベテランが定年退職したあとの在宅による仕事を世話しているのだとか。 The Economist7月8日号…

誰のための大会か

今週はトーナメントも後半に入り、連日熱戦の続くウィンブルドン選手権について、The Economistは電子版でちょっと考えさせられる記事を出しています。 www.economist.com 今年の大会では、一回戦でケガによる途中棄権が相次いだそうですが、極端な例ではプ…

日EU経済連携協定と、日本のメディアがカバーしなかった部分について

7月8日号のThe EconomistはFinance and economicsで、さきごろ大枠合意がなされたと国内でも報道された日EU経済連携協定(JEEPA、という聞きなれない略称が使われています)について伝えています。それによると、モノの貿易に関する自由化や関税引き下げにつ…