新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

いずこも同じ。。?

2月17日号はEconomics Focusのページで2月13日にOECDが出した報告書「成長に向けて」("Going for Growth")について報告しています。Web上を探してみると、はてブの「巡回記」で下記の情報が得られました。
http://d.hatena.ne.jp/Schuld/20070214/1171465838


原本
http://www.oecd.org/document/8/0,2340,en_2649_201185_37882632_1_1_1_1,00.html

日本語 http://www.oecdtokyo2.org/pdf/theme_pdf/growth_pdf/20070213growth.pdf


The Economistの記事は特にEU諸国に焦点を当てて書かれていますが、報告書自体は日本を含む先進国経済が直面するさまざまな課題を分析したものになっています。

記事のほうの主なポイントは、1)景気と経済改革の背反的関係。景気が良くなれば改革はしやすいが緊急性が下がる。不景気はその逆。2)中央銀行の効用(金融政策)。ユーロを採用している国々ではこれが自由にならないため、あとは物価と労働市場での対応が主となる。3)結果として正規雇用と臨時雇用の間にギャップが生まれ、労働市場は二極分化する。と言った点です。

辛口のThe Economistにしては珍しく、一読の価値を認めているようですが(「改革者にとっての多くのヒント、ひらめき、トリックに満ちている」)、労働市場の二極化など、日本にとっても他人事ではない話だと思います。いずこも同じ、ということなのでしょうか。

その他、2月17日号ではScienceのページで量子コンピュータの開発に一つの目処が付いたらしいこと、イタリアにいた古代エトルリアのルーツがなんと中東地域らしいことが、牛のDNA調査でわかったこと、昼寝が健康に良いらしいこと(シエスタと心臓発作の関係)体内時計の構造と働きなどが紹介されています。どれも結構面白いです。