新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

ニンテンドー

10月28日号はBusinessのページで任天堂とその市場拡大戦略について詳しく取り上げています、Wiiリモコンを高く掲げる岩田社長の写真とともに。DSで開拓した新ユーザーへの更なる訴求を目指して開発されたWiiへの期待を行間ににじませつつ、記事は「縮小しつつある市場でソニーやマイクロソフトに勝ったとしても、それは勝利とは言えない」という岩田社長の考えを紹介して締めくくられています。
このページでは日本企業が取り上げられることも少なくないのですが、大半が自動車でなければ家電・エレクトロニクスなどのメーカーか、一寸前まではITベンチャーなども良く取り上げられていました。
任天堂がエライと思うのは、単に市場拡大を図ったと言うこと以上に、固定観念化されたテレビゲームや携帯ゲーム機といったパターンの延長線にはとらわれない形で製品開発を行った点です。このことは記事でも同様の評価が示されていますが、「何が市場に受け入れられるか」は大変難しい問題だろうと思うのです。たとえばユーザー志向のマックは価格志向のWindowsPCに勝てませんでした。しかしネットとの融合を差別性として売り出したiPodは一気にウォークマンを抜き去ったわけで。このあたりの戦略に関する論評は経済関係のブログに譲るとして、今回の記事で見て取れるのは、①DSの成功とWiiの差別性により、ニンテンドーへの注目度は高まっている、②特にWiiは、まだ発売されてもいないのに、「勝ち馬」となることが予見されうる状況にある、③だから戦略論にも応分の説得力が出る、ということでしょうね。
個人的には岩田社長と同い年なので、任天堂を応援しています。頑張れ、ニンテンドー