新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

傭兵

中間選挙も、上下両院で共和党が負けるという、ある意味で世間の予想どおりの結果に終わろうとしています。選挙後のアメリカは、民主党候補者が訴え、有権者がそれを望むようなイラク戦争の終結へ向けた動きが見えるのでしょうか。早速ラムズフェルド国防長官が更迭されたようですが。

11月4日号は、Internationalのページで傭兵についての記事の中で、はるか昔から存在した傭兵という職業が今もしっかりと存在し、公的制約や記録に縛られる正規軍の手の届かないところで民間企業に身をやつした傭兵たちがうごめいていることを紹介しています。

ハリバートン(オイルマンなどが良く使う金属製スーツケースなどのメーカー)の元社長だったチェイニー副大統領に言わせると、「バルカンで米軍の到着を出迎え、撤退を見送ったのはハリバートンの社員であった。」というくらい、戦争の現場への民間企業進出は進んでるようです。そのほかにもジャーナリズムやケータリングなど、純然たる民間の人間は意外なほど戦争の近くにいるのですが。

「コンサルタント」「調査会社」「商社」その他、その気になれば途上国開発の世界にだって、傭兵または軍事的な訓練を受けたことがメリットになる職業はたくさんあります。世の中は、それほどまでに戦争との距離が近いということ。平和構築の現場で、飛び交う銃弾の音を聞いて、それが自分のほうに飛んでくる弾かどうかが判るかどうかで仕事の成否が分かれる世界だったりします。アングロサクソンは平気で議論するこの世界について、何らの知見を持たないことに愕然とした記憶があります、かつて昔。

明日はビジネス関係で面白い記事があったら書きます。