新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

最近のアメリカ移民事情

3月31日号はAmericaのページでアメリカへ移住する人たちがロサンゼルスに来なくなった、という統計を上げて背景を分析しています。しかもその傾向は、シカゴやニューヨークといったお決まりの移住先についても同様だそうで、では彼らがどこへ行くかというと、たとえばカリフォルニアだとサン・ベルナルディーニョなどの近郊都市だそうで、その理由はロサンゼルスに比べて住宅が安いこと、学校教育がしっかりしていること、周囲にギャングが少ないことなどだそうです。ただしこれら新しい都市でも、ロサンゼルスやシカゴ、ニューヨークなどと同様に移民への門戸が開放されているかというと実はそういうわけでもなく、たとえば不法移民の滞在や雇用を法律や条例で禁じたところもあるのだそうで。経済の面では不法移民を炭鉱のカナリアにたとえているのが興味を引きます。曰く、労働市場のちょっとした変化にも敏感に反応する、のだそうで、だとするとロサンゼルスはじめ、アメリカの大都会はガス爆発を懸念すべき、ということなのでしょうか?

その他、Lexingtonは政治家のパロディ番組キャスターのステファン・コルバートについて、Americasではカナダ・ケベック州で進む「独立より自治」という選択肢への対応、南米の優等生、チリの社会党女性首相の内閣改造と政治的方針変更、就学率ばかり高く学力の上がらないペルーの教育改革(先生が生徒に教える問題が解けない!)、中東アフリカ関係ではイランに拿捕された英国海軍・海兵を巡るイランと西側・国連の対応、エジプトで進む改革と言う名の世襲準備、南部アフリカ諸都市のごみ問題など。

フランス大統領選挙は、本命候補が決まらない中、四極の展開が目を離せない状況となってきているようです。