新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

ミスター・ライトを探して

4月7日号はLexingtonのページで、米共和党にひしめく大統領候補の資質について帯に短し襷に長し、といわんばかりの論評を載せています。保守派のメガネに適う右派の大物がいないことを、ミスター・グッドバーを探して、に引っ掛けたタイトルです(それはそうと、ずいぶん古い映画です)。

その他、カナダで地球温暖化のためアザラシが子育てをする時期に氷がなく、子どもがおぼれてしまうため頭数が減少していること、フォークランド諸島(アルゼンチン側から言えばマルビナス諸島:この名前をしっかり出した日本のメディアはありましたっけ?)を巡り、未だに対立が続くイギリスとアルゼンチン(The Economistはイギリスの雑誌です)、混乱が続くソマリア、周辺諸国がジンバブエムガベ大統領の圧政に対してみせる融和的な態度への批判、未だ方向性が見えない変革後のリビア、などが目立った記事でした。

ソマリア問題は、侵攻後居座るエチオピアを国際社会がもてあましているうちに、深刻化の度合いを高めつつあります。バン・ギムン事務局長の国連も、率先して取り組む姿勢は見せていませんし。ネオコンが元気だったころのアメリカなら、確実に何か声を上げているような状況ですが、その世論も一足早く内向きを決め込んでいるように見えます。ミスター・ライトを探したいのは何も共和党右派だけではないかもしれません。