新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

家庭の力

帰国後バタバタしてアップがおろそかになってしまいました。来週からは通常通りにやろうと思っています。とはいえ5月26日号は毎日読んでまして、今日新刊(6月1日号)が配達されてくるのですが、そのまえにどうしても触れておきたかったのが巻頭近くのBriefingです。Marriage in Americaという題で、アメリカの結婚そして家庭がどれだけ人々のの所得格差や社会構造に影響を与えているか、という分析です。

曰く統計が物語るところは、非嫡出子は嫡出子に比べて教育水準で劣り、生活力で劣り、片親になりやすく、すなわち社会の負担となりやすい、ということだとか。これら問題に対して政府はじめ社会が取り組む対策(たとえば若い兵隊へのガールフレンドとのコミュニケーションに関する教育など)についても紹介していますが、面白いと思ったのは、アメリカ人の多くが結婚からさまざまなことを期待しているというアンケート結果があることです。子供を生むことが目的、と答えた人はイタリア人の7割、アメリカ人では3割に過ぎないのだとか。それよりむしろ、結婚相手に自分を幸せにしてほしい、という願望が強いそうです。これが叶えられないとすなわち離婚、になるのでしょうかね。

一読して思ったのは、スティーヴン・レヴィットの「ヤバい経済学」の視点と似ているなあ、ということですが、単なる二番煎じではなく、より新しいデータや識者の意見を加えて、「結婚は家庭の礎」たることを読者に再認識させようとしています。そうか、あの本もThe Economistと同じ趣旨だったのか。。いや、逆かもしれませんが。

その他、中国の対北朝鮮政策が引き締め方向にあること、地球温暖化と北極海の気候について、中東(アラブ・パレスチナ)問題40周年、早くも汚職のにおいがするナイジェリア新政権、気候変動対策に活路を見出そうとするアメリカの各州政府など。

Economic focusが中国のマネー問題を取り上げているので、時間があれば読んでみたいのですが、もう日曜日!ではまた。