新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

なんでまた地球温暖化が話題になるかというと

6月2日号は表紙、LeaderそしてSpecial reportと、地球温暖化対策の話でもちきりです。更にG8サミットが主要議題として取り上げることから、この記事でも地球温暖化対策についてかかれ、Science and technologyでは外宇宙にCO2を捨てる案についてまで報告されています。たしかにアル・ゴアの「不都合な真実」以来、アメリカの世論は地球温暖化対策への注目度を高めていますし、それが喫緊の課題であることは92年のリオ地球環境サミット以来変わっていないのですが。エネルギー分野におけるロシアの発言権の高まり、中国そしてインドの急激な経済発展を見据えると、地球温暖化などの環境面における負の影響を先進国がこれ以上こうむるのはたまらない、というような考え方も透けて見えます。さすがThe Economistとしては、市場原理にゆだねた解決方法を提案したいようで、「都合の良い真実」というサブタイトルで排出権取引や民間活力による技術開発にエールを送っています。

その他Leadersでは、ベネズエラチャベス大統領が反政府系のテレビを潰したことへの批判、プーチン大統領のG8参加と彼の目指す「強いロシア」を勘案するとき、西側は野党勢力への支持を強化すべきである、との意見、株主が企業経営への発言権を強めつつあること、世銀総裁にゼーリック元米通商代表が内定したことについて、等が報告されています。Lettersでは、水害復旧のスピードでムンバイがニューオーリンズよりも早かったことを取り上げ、政府の能力は経済発展度と関係ない、というインドからの投稿が目を引きました。