新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

健康保険について

7月21日号のEconomics focusは、マサチューセッツ州が全米に先駆けて導入した州民健康保険制度を参照しつつ、これまで長いことさまざまな議論が繰り返されてきた国民全体をカバーする健康保険制度に関する報告を載せています。

老齢者を対象としたMedicareや、貧困層を対象としたMedicadeなど、部分的な健康保険システムが、弱者を対象とするがゆえの赤字基調を、国民全体をカバーすることで均衡させられることができるのか。マサチューセッツ州が行ったような、保険料を払うか、さもなければ税額負担が重くなる、というような方法を全国的に展開させることは果たして可能なのか。検証されるべき問題は多々あるようですが、ローレンス・サマーズ元財務長官が述べているように、「現状修正型で対応していても、何時の日か危機は不可避となり、そこでようやく根本的な改革が行われる」のではないかと思われます。その意味で、どこの国も同じようなもんだいをかかえているのだなあ、と。