新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

風と水と空気

7月28日号のScience and technologyでは再生可能エネルギーの使い方、についてさまざまな知見が紹介されています。曰く、交流電流にくらべて直流電流のほうが長距離電送時の減衰度が小さい(へえ)、交流電流は地表近くでより多く減衰するためケーブルを高く設置しなくてはならない(へえ)、風力発電や水力発電はむしろ直流電流の発電に向いている(へえ)、使わなかった電気は水力発電の揚水に使われるように、たとえば空気を圧縮してためておける(なるほど)、など、など。

ちょっとびっくりしたのは、北欧では水力発電のシェアが大きく、仮に全ヨーロッパを風力発電でまかない、直流によるグリッド配電が整備できたとして、必ずどこかで吹いているはずの風が仮に止まっても、グリッドに蓄えられた電気と水力発電を併せれば全ヨーロッパ4週間分の電力使用量はカバーできる、という試算です。それはすごい。

その他気になった記事は、人口減の進むヨーロッパと不妊治療について、不妊治療が与える負の影響について、単性生殖をする新種のザリガニと宝くじの関係(病気に「当たれば」同じ遺伝子を持った子孫は一気に死ぬ)なんて記事もありました。

高圧電線が高いところにあるのは、何も住民の安全のためだけではなかったんですね。