新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

日本への、正解と誤解

2月23日号です。昨日も触れましたがBriefingで日本の痛み、と題して「何故日本は墜ち続けるのか」という論評が出ています。経済が不振なのは政治が悪いから、政治が悪いのは政治家がダメだからと、直截的表現ではないにせよ、読者にそう伝わる明快な書き方がされています。で、結論は政治家の質を上げる機会として総選挙をやったら?というものですが。

数字を見ると確かに「墜ち続けて」いると言われても仕方ない水準だと思います。何とかしなくてはいけないその責任は、一義的に政治家のものであったとしても最終的には国民に帰せられるものであろうと思うのですが。国内メディアを見ても内閣支持率はきわめて低い水準にあり、選挙を期待するムードも高まっておかしくない状況にあるのだろうと思います。

Asiaを見ると、パキスタンの総選挙結果に関する詳報が伝えるところでは、故ブット女史の率いたPPPおよびシャリフ元首相(汚職で有名だった人ですが)のPML(N)が第一党、第二党となり連立政権を模索する状況にあるとのこと。同国がまたぞろ民主化という名の汚職の泥沼に落ちてゆかないことを祈るばかりです。その他、保健衛生面で立ち遅れる中国の内政、インドのニセ医者問題につづいて、囲み記事で日本でロバート・メイプルソープの作品がわいせつではなく芸術だと言う最高裁判決が出たことについて、ポルノ規制との関係で短い論評が出ています。この中で「日本は公衆浴場と裸の国」、という一節がありますが、それは大陸ヨーロッパや西アジアにだってあるわけで、なにも日本だけではないでしょ?と言いたくなります。このあたりにBritishの独善的な言葉遣いがちらつきますね。