新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

教科書問題にしひがし

3月29日号です。
Middile East and Africaですが、ボツワナの大統領交代と経済安定に関する記事が目を引きました。ダイヤモンドのモノカルチャーですが、益金が金持ちに掠め取られることなく、国富として国家の安定に寄与しているとの評価は、サブサハラの国でも国家の本来あるべき姿を具現化できるという証明です。Europeではイタリアの首相交代や内政、ナポリのゴミ問題などが目に付きましたが、やはり「へえ」と思ったのはハンガリースロバキアの間に横たわる「教科書問題」ですね。歴史的にはハンガリーが支配者側、スロバキアが被支配者側に立たされるシーンが多かったようですが、ドイツが周辺国と協調してきちんと問題に対応していることに比べ、ハンガリーの一部にはスロバキアを「アッパーハンガリー」と呼ぶ向きもあるなど、この両国の間には依然として乗り越えなくてはならない壁、もしくは歴史の問題が色濃く残っているようです。ハンガリー人50万人が住むというルーマニア東部の地域についてはさらに難しい問題が残っているのかもしれません。

こう言った他国の例に目を配りながら自らのおかれた状況を考えると、また違った視点での議論が出来るのかもしれませんが、これらの問題に日本のメディアが注目した、という例は寡聞にして存じ上げません。いや、浅学の謗りをまぬかれない話で恐縮。