新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

柔軟な、本業回帰

4月26日号です。

まずLeadersですが、次なるアジアの奇跡といわれるベトナムとその経済発展について。これについてはつい先日、偶然にも進出を検討している大手メーカーの責任者に直接話を聞く機会があり、確かに伸びているがそれは中国というお手本を近くに見たという訓練効果が大きい、言われているほどポテンシャルは高くなく、外資による先行投資をあとから冷遇するというようなやり方も十分あり得る(ので、進出には慎重)との見方をされていたのが印象に残りました。ちなみにThe Economistは好意的な書き方をしています、今のところ。続いては湾岸諸国の繁栄ぶりについて。確かにここ数年の湾岸諸国を見ていると、インフラへの投資はとどまるところを知らない過熱ぶりですが、これらキャッシュが地域の安定のために果たす役割も大きそうです。次に中国と北京オリンピックについて。いまやチベット問題はオリンピックと不可分になってしまった感がありますが、対話を求めるThe Economistの論調はおそらく最も穏健かつ妥当なものに分類されると思います。米大統領選挙と長引く民主党の候補選びについての記事が続いていますが、これもどうなることやら。。。あとは銀行経営の保守化により資金繰りがだんだんタイトになってきているとの分析、外部から招き入れた経営がカッコ良い乗用車の生産を目指した柔軟な本業回帰によって屋台骨を立て直したイタリア・フィアット復活の物語について。The Economistは、アメリカのビッグ3もこれを見習って、?ピックアップトラックではなく乗用車をなんとかすること、?労組問題に正面から対峙すること、を勧めています。Lettersには、イスラエル建国60周年に関する投稿が多かったのですが、中国本土Guangzhouからの投稿で、漢族が移住し続けているチベットでは20年したら国際社会が満足するような民主的投票で問題が解決できるようになる(住民投票でも中国を支持する人が多数派になるとの意か?)という意見がありました。Flare upしそうな予感です。