新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

虚々実々のかけひき

5月24日号も中盤に差し掛かっています。
The Americasでは、久々にThe Economist自身によるスクープ記事として、ベネズエラのチャベス政権がコロンビアの反政府組織FARCを支援していたという証拠を入手した、という話が載っています。もちろんベネズエラ側は否定しているのですが、支援の内容や金額などがやたらと具体的。しかも現実の出来事としっかり符合しているということで、信頼性は高いのではないかと思われます。記者もかなり力の入った書き方をしています。

その他、メキシコで先生の質を上げようとする政策が実施されること、自国民が外国で拘留されたとき、今までは必ず相手国に引き渡しを要求してきたカナダ政府が、テロ事件の犯人については送還を請求しないことにしたとの記事など。

Middle East and Africaで気になったのは、南アに流れ込む周辺国からの経済難民と現地住民の間で起きている摩擦についての話。貧しい南ア人が、雇用の機会を奪われるとの焦燥感から経済難民を攻撃する例が増えているとか。スーダン国内の南北対立も再燃の気配です。TICAD4で日本が援助の手を差し伸べようとしているアフリカの、ほかのどの地域とも違う深刻な現状に、日本のメディアはもっと目を向けるべきではないかと思うのですが。