新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

思ったよりも

8月16日号です。

Leadersは(脅威としての)ロシアの復活、医療とグローバリゼーション(国際競争)、ヨーロッパの不調に端を発する世界経済への不安、専業化が目立つ大銀行の新経営戦略、ついに大統領を辞めることになったパキスタンのムシャラフ氏の辞任前夜など。Briefingは「筋書きのある戦争」というタイトルで、南オセチア問題が発端となったロシアとグルジアの緊張について。

ロシア・グルジア問題は、それ自体が自由社会にとって大変な脅威であることについて議論の余地はありません。フランスの(EUの)顔を立てる形で、表向き解決に向けた調整が取られましたが、実態はロシアによるグルジアへの圧力行使が続いていると認識します。
http://www.economist.com/world/europe/displaystory.cfm?story_id=11920992

この問題も、とても気になるのですが、それ以上に気になったのがオリンピック報道の陰に隠れていて伝わってこないアメリカ大統領選挙の行方についてです。
http://www.economist.com/world/unitedstates/displaystory.cfm?story_id=11920873
http://www.economist.com/world/unitedstates/displaystory.cfm?story_id=11921213

ネットでは、圧倒的に(だいたい3対1くらい)オバマ候補のサイトを見る人がマケイン候補より多いのだそうですが、保守的な南部アメリカの象徴ともいえるノースカロライナ州では黒人が多いにもかかわらず共和党への支持が高く、オバマ候補にとっては思ったよりも難しい州になっているようです。民主党の指名争いでは最終的に勝利したオバマ候補ですが、ヒラリー候補に思ったよりも粘られた一因が、ネットの情報と実際の投票結果との違いにあったことは否めないと思います。この選挙、もしかすると思ったよりも難しいものになるのかもしれません。