新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

不良の仲間入り?

11月15日号のAfrica and the middle eastですが、目についたのは南アフリカ共和国に対する苦言でしょうか。ムベキ大統領の退陣と、モトランテ新大統領の就任が決まっても、西欧社会にとっての悪玉であるジンバブエロバート・ムガベに対する融和的な態度は変わらず、なおかつ国連では人権抑圧の疑いのある国をことごとく擁護し、あまつさえダルフール問題に関する国連の介入を阻止しようと動く始末。独立後、マンデラ元大統領のもとで西欧のお手本となるような民主的憲法を採択し、国際社会の模範として活動していたころの面影はどこへやら、という批判記事です。
http://www.economist.com/world/mideast-africa/displaystory.cfm?story_id=12607346

昔は可愛かった生徒が不良化するのを嘆く大人のぼやきのような記事ですが、政権与党たるANCもエイズを否定する大統領が党首選挙で強姦容疑をかけられたライバルに(おそらくは政治的背景を以て)負ける、という顛末ですから、ある程度予測はできた堕落なのかもしれません。人材不足、ですかね、どこかの島国と似て。