新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

短かったハネムーン

1月31日号です。

Leadersは経済危機に直面したアジアに関する記事やオバマ大統領の仕事ぶりについて、Briefingでは春節を迎えたものの経済停滞の懸念が一層強まった中国、そしてUnited Statesではとても大変な仕事に挑むオバマ大統領について、という流れになっています。

確かに、経済面ではアメリカもヨーロッパも大変なわけで、それは昨年秋からずっと繰り返し言われてきたことなのですが、けん引役を期待されるアジア、特に中国も結局は輸出主導で大きくなってきた過去の影響で、経済の停滞を心配する向きが多くなってきているということなのでしょう。

オバマ大統領と議会の蜜月は就任後1週間も持たなかったのは、大型経済対策もさることながら、前政権の外交面での対応をあからさまにひっくり返したり元に戻したりしている点もあると思います。本来的には自由主義経済を標榜するThe Economistなので、大規模公共投資などは批判の的にしてもよいのでしょうが、そんなことを言っている場合ではないこともまたよく分かっているようですね。

どこかの国の総理大臣と違って、身を捨てる覚悟があってもなおかつ進む道が見えないという「難局」に直面したオバマ大統領の一挙手一投足への注目度は長いハネムーンを許さなかったと見るのが正しいように思います。