新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

針のムシロ

3月28日号を眺めています。

Lexingtonは、アメリカ議会上下院で金融問題を担当する二人の委員長について。下院のバーニー・フランク氏は「左利きでゲイでユダヤ人」だそうですが、保守派とリベラル派のパイプ役としての実績は申し分ないものの、本人はリベラル系とのこと。対する上院のクリス・ドッド氏は二世議員だそうで、AIGのボーナス支給をカットする修正案を、財務省からの要請を受けて引っ込めてしまったことでミソをつけた模様です。政界全体として危機対策を最優先させる中、ドッド氏のような避難のされ方は御当人にとっても納得できるものばかりではないかもしれませんね。

Asiaでは日本の野党をめぐる政治資金スキャンダルの記事にコメントが6つ。他方、チベット暴動1周年を迎える中国に関する記事へのコメントは70件に達しようとしています。例によって、少なからぬ数の投稿が頭でっかちの中国人または中国寄りの考えを述べる人たちなのですが、どれだけ世論操作にやっきになったとしても、それが説得的なビジョンを示すものとならない以上決して大勢を納得させるものにはなりようもないことを、この人たちが自覚するまでにどれだけの時間がかかるのかと考えると、読んでいてなかなか辛いものがあります。

若さと情熱と信念は、時に針のムシロに喜んで座ることをすら選択させる、ということかと思いますが、願わくばその情熱が建設的な方向に向かわんことを。