新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

アフリカの懸念

4月18日号Leadersの二番目に南アフリカ共和国の新大統領となるであろうヤコブ・ズマ氏に関する論評が出ています。かつてロベン島収容所でマンデラ氏に出会った彼は、収容所で受けた10年間の教育以外に教育らしきものを受けていないのだそうですが、政治家としてのカリスマ性は前任のムベキ氏を凌駕するものを持っている、とのこと。たしかに黒人であることを誇りに思うとの考え方など「大人(Big Man)」としての資格は十分といえそうですが、反面法律や信条をも省みないところがあって、強姦罪に問われたり、政治的主張を簡単にひっくり返してみたり、悪名高きジンバブエムガベ大統領を非難する発言にもばらつきがあったりと、懸念を言い出せばきりがない点も彼の特徴のようです。

G20に参加している唯一のアフリカの国だということで、過去に他のアフリカ諸国が陥った一党独裁の轍を踏まないよう、彼に対する期待は小さくありません。でも、、、と思ってしまうのは少なからぬ期間にわたってアフリカのことを見てきているから、でしょうか。