新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

大山鳴動?

5月2日号は、他にあれこれと面白そうな記事があったのですが、ここ二日間ほど麻生訪中に関する記事(The flowerpot man)への反日的な書き込みとそれへの回答に巻き込まれ、いつになく多くのコメントをアップすることに時間をとられてしまいました。明日からまた2週間ほど出張で、ブログのペースも落ちるかもしれませんが、記事だけは何とか読んでおきたいと思っています。

個人的には歴史の痛みを背負った方々に大変同情いたしますし、二世代前の出来事とはいえ陳謝することさえやぶさかではないのですが、歴史や政治がさまざまな要素を併せ持って存在している以上、視界を塗りつぶしたような謝罪要求が適切ではないことは、戦前・戦中の軍部による圧政に言論を封殺された自史を持つ日本人として決して譲るべきでない論点だと思います。言論封殺の中で育った方々にとっては、相手の言論を封殺するのがあたりまえ、という態度で主張されることもまた仕方ないことなのかもしれませんが。

日本に関する記事にしては珍しく(中国に関する記事、とみれば別に珍しくはないが)、1週間で140コメント以上の書き込みがありました。勇気付けられるものも多いですが、激情に任せた浅薄なものも少なくありません。Web版ができたことは全体としては進歩だと思うのですが、The Economistの品質が必ずしも担保されない議論も少なくないため、おつきあいはテキトーにすませた、というのがホンネですかね。