新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

自動車産業は恐竜か

6月3日号、Leadersのトップです。

連邦破産法の適用を受けて、切り売りされる運命となったGM社についての記事ですが、自動車産業を恐竜扱いするという、ある意味では屈辱的ともとれるタイトルがついています(Detroitosaurus wrecks)。

これを見て、日本の自動車産業には怒って欲しくないですね。むしろ、勝利に傲慢な振る舞いをした太平洋戦争時の連合艦隊の轍を踏まないように、自らの置かれた位置や明日の産業構造と日本の「ものづくり」なるものの危うさにぜひ気づいて欲しいと思うのです。

ODAの仕事をしていると、途上国において日本の5Sや生産管理はスターそのものであるため気づきが遅れがちになる気配はあるのですが、たとえ日本の自動車産業と言えども、安くて良いものを提供できなくなる構図はアメリカの自動車産業とさほど異ならない状況にあるのではないか?と素直に疑問を感じてしまうこのごろです。

日本の自動車産業と言えども、本質は恐竜だ!と喝破することに対して、真摯に耐えるスタンスと、それを乗り越えようとする志にこそ明日は開けるものと信じてやみません。