新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

高いか、安いか

7月18日号のFinance and economicsには、毎年おなじみのThe Big Mac Indexが載っています。世界各国のビッグマックの値段を比べ、そこから為替の高い・安いを見てみようという試みです。現在、アメリカで買うとビッグマックは3ドル57セントだそうで、確か日本では価格に地域差があったように思いますが、現在東京では税抜き320円となっています。ここから計算される為替レートは89.6円となりますが、実際の為替で換算すると少し価格が変わります。The Economistでは3ドル46セントと表記されているので、1ドルが約92.48円ということになりますね。この差は-3%だそうで、円は市場ではビッグマック換算の実力よりやや円安に評価されている、ということになります。このあたりにも日本で進む物価の下落が反映されているように思いますが、これに対してユーロ圏ではビッグマックがずいぶんと高く、4ドル62セント相当で販売されており、為替市場との乖離は+29%だそうです。それでも買われているんですね。今年あまり日本でニュースにならないのは、為替市場との乖離があまり大きくない状況だから、ということでしょうか。

ついでに、国際会計基準の見直しについての記事も出てましたので一言。無形固定資産のうち、金融商品については「長く持つものは原価で、売り買いするものは時価で」評価する、という超単純な方法への見直し案が国際会計基準委員会により提案されたと言うニュースです。基本的な考え方はしごくまっとうだと思うのですが、やはり運用の段階ではどこが境界になるのかなど、問題は少なくないでしょうね。その気で書店の棚を見ると、なんだか最近国際会計基準に関する本がたくさん売られているような、気がします。