新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

どこかで聞いたような話

3月27日号のSchumpeterは、アメリカで実現することになったオバマケアこと国民健康保険制度についての論評です。既存の保険制度の名前が違うとか、人口増加率の数字が正しくないとかいう細かい指摘は別として、原則企業が支払い手続をして国が部分的に補填すると言うシステムは日本の社会保険制度に似ています。で、ある意味当然なのですが、The Economistが心配するのは公費コストの膨張だとか、受益者の負担意識が希薄化することによる無駄遣い、更にはそれがもたらすアメリカンビジネスのコスト競争力低下だったりするわけで。

読者コメントも、このあたりについての不安を隠さないものがいくつも投稿されています。さて、製造業ではすでにコスト競争力を喪失した分野も多いといわれるアメリカですが、保険制度の見直しを受けて、状況はどんな風に変わってゆくのでしょうか。即時的に目に付く変化はもしかしたらあまり大きくないかもしれませんが、そのうちだんだん変化が見えてくるのかもしれません。日本の健康保険制度がそうなったように。