貯めて、輸出する。
4月3日号の特集記事を少しずつ読み進めています。アメリカの経済構造がどれほど変化しだしているのかについて。一つの記事は、可処分所得に占める貯蓄の割合が、最悪の2007年は2%だったものが、昨年は4%にまで増加していることについて、倹約を旨とするアメリカの伝統に適うものであるとし、今ひとつの記事はソフト産業や高付加価値サービスについてアメリカが有する競争力について、たとえばアップルのiPodが中国で生産されていても、中国工場の労賃は全労務費の2%にすぎず、企画やデザインを行ったアメリカで発生する人件費が70%であるのと好対照をなしている、と分析しています。
さらにアメリカの製品やサービスが輸出される向け先についても先進国と新興国の比率が入れ替わり、今や新興国市場が第一のシェアを持つようになってきたとの統計も紹介されています。ある程度まで、との断り書きは付くのでしょうけれど、安いものが大量に流れるだけの一方通行がいつまでも続くわけはなく、安いものを作って儲けた人は当然やや高いものを欲しがるわけで。アメリカにチャンス?確かにそうかもしれません。でも、だったら日本は?
ここ数週間、日本も株高とちょっぴり円安に動いていますが、だとすると同じようにチャンス、と見られているのかもしれませんね。