新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

厳しさ、あるいはまた繁栄

4月24日号がネットで流れています。

Leadersは、アイスランドの噴火について、世界経済の好転について、ゴールドマン・サックスの訴追について、IMFによる金融機関課税の提案について、イギリス総選挙の行方について、キプロスの新大統領について、という内容です。

噴火は、おそらくこの先の気象への影響などもあって、被害を想定するのは一寸時期尚早という気がします。世界経済の好転は、そのなかで調子の上がらないヨーロッパ(と、それよりひどい日本も含めて)にとっては喜んでよいのかどうか、という状況ではないかと思うのですが、インフレに過敏ともいえる対応を取ってきたブラジルでさえ7%成長を視野に入れている(世界全体では4.5%)という状況は、全体的に見ればあきらかな改善です。そのなかで、先進国はどのような対応を取るのか。

こなたゴールドマン・サックスの罪状は、ことによると世界経済危機の引き金を引いたとさえ断じ得るくらい厳しいもので、トラブルの届出が遅れたからといって懲罰的な処分を受けたトヨタへの扱いを連想させる厳しさです。選挙対策というだけでない、アメリカ一流の違反者に対する厳しい対応が見て取れます。

日本の記事は、ありません。こと民主党政権になってこのかた、日本についての記事が多いときもそうでないときも、こころなしか扱いが軽くなったように感じていたのですが、岡目八目で見ても今の日本では扱いを軽くせざるを得ないということでしょうね。予算肥大、あいつぐマニフェスト不履行、郵政官営化、普天間の迷走。一度目は大衆受けした事業仕訳も、二度目は「民主党に言われたくないよ」的なアレルギー反応のほうが強そうですし。仕分けは、ある意味で劇薬的な効果があると思うのですが、その効果の大前提は仕分け人に対する有権者の信頼度、ではないかと。今日はちょっと記事から脱線しましたね。