新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

あちこちの不安

7月19日号のLeadersですが、いつもに増して不安材料の塊のような構成になっています。そのせいでもないと思うのですが、トップを飾ったイギリスの政府予算を巡る記事には皮肉とも取れる楽観主義的なタイトルがついています。曰く、This won't hurt (much)だそうで、挿絵には小さなブルドッグと、獣医が手術に使うようなハサミが描かれています。

最近選挙が近いせいか、またぞろマスコミが日本の公的債務について話し始めました。おそらくはその範囲までしか民主党も勝たせてもらえないものと思いますが、人材流出の続く自民党に勝ち目はなく、おそらく民主党が参議院も制するものと思われます。そうなると、現在のイギリスがとろうとしている予算削減・緊縮財政が俄然として現実味を帯びてくるものと思われます。

そのほかにはBP問題が長期化し苦悩するオバマ政権、ロシアからも見捨てられ、第二のアフガン化が懸念されるキルギス共和国、ヒトゲノムをめぐるビジネスの流れ、選挙の結果一層混迷度が深まる戦後のイラク政権についてなど。こう見ると世の中不安だらけですが。