新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

混迷のキルギス

6月19日号のBriefingは珍しく3つもの記事が載っていますが、トップは戒厳令が敷かれたキルギス共和国の現状について。ソ連崩壊後、安定した国家経営が続くカザフスタンウズベキスタンなどの隣国と異なり、2度も政権転覆を経験したこの国の政治的・経済的「救われなさ」、南北の潜在的な利害対立やフェルガナ盆地を取り巻く複雑な民族分布、さらにはアフガン問題、東トルキスタン問題との関係で支援について態度が微妙な米ロ中との関係など。

昨年一度出張で訪れたことがあるのですが、マクロ経済的にどうすれば自立できるのか、正直言ってソリューションが見つからなかった国でもあります。貧しいだけでなく、夢や希望も決して多くない、楽観的な要素が見つかりにくい国でした。こういう国は、ソ連の一部だったときのほうが幸せだったのかも、と真剣に思ってしまったほどでした。