新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

国民の幸せのために

9月11日号のEuropeに、ロシアの政治についての論評がありまして、ちょっと気になったのでコメントします。

この記事もそうですが、ロシアについてはさまざまな機会に国家が国民に優先されるそのシステムが、時折国家暴力として民生を圧迫してきた、というふうに伝えられていると思います。この記事もそのような前提で書かれています。

少しだけロシアの仕事に関わることがあったのですが、おそらくその指摘は間違ってはおらず、かなり徹底して国家優先の考え方が国民を支配しているように思われました。

プーチン首相が再度大統領に返り咲くのではないか、という観測は別に目新しいものではないと思うのですが、あれだけ大きくて多様な国をまとめようとすれば、有能なリーダーをできるだけ長く立てるべきであるという議論も仕方ないのかな、というのが個人的には正直な感想です。The Economistも、そのあたりは現実的な判断をしていまして、だったら国家は国家暴力の度合いについて一定の限度を設けるべきである、というのがその結論でした。確かに無制限な国家優先は決して国民の幸せには繋がらないでしょうからね。