新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

アメリカと中国

9月25日号、Finance and economicsですが、なかなか進まない人民元の切り上げに業を煮やしたアメリカが強硬措置を講じる姿勢を見せ、それをかわすかのように少しずつ元高を容認しだした中国の姿勢についての記事が出ています。

対アメリカ市場について言えば、中国にとってはもはや意識すべき競争相手もなく、いわば既得権益とすら捉えることのできる輸出市場であり、中国自身も実現を義務付けられた経済成長を続けるために、アメリカが欲している元切り上げ要求に簡単には応じないでしょうが、だからといってWTO体制の下で自由貿易のルールを尊重するべき立場に自らを置いた責任もあるわけで、その矛盾に対する答えが今回の「遅すぎる」対応ということかと思います。果たしてこれでアメリカが納得するものやら。