新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

ダボスに期待すること

1月22日号がネットで流れています。Leadersの一つ目は貧富の差に関する考察で、背景としては26日から始まる「ダボス会議」への期待、ということのようです。貧富の差、は何が悪いかと言うと。

The Economistによると、およそ貧富の差の大きな国は社会的不安を示す統計値が悪いのだそうで、殺人や平均寿命、その他貧富の差の大きな国でこれらの数字が良い国はない、ということです。ついでにマクロ経済的に危機を招きやすい、それもあって政治が上手く機能しない。誰に焦点を当ててどのような政策を取るべきか、まとまらない。ゆえに貧富の差は政治経済の面で大変大きな問題だ、ということなのですが、それ以外にはかつて南米で見られ、今中国の戸籍問題にみられる社会階級の固定化という問題もあるわけで。

一見すると、The Economistが喧伝する自由経済・自由貿易と背反する議論のように見えなくもありません。が、そもそも自由経済・自由貿易は何のために普及されなければならないか、を考えると少し見えてくるような気がしています。人間、何が幸福なのか?良い機会なのでちょっと考えてみたいと思います。