新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

日本の危機

震災から2週間が経とうとする今日、ネットでは3月26日号が流れています。

Leadersのトップと表紙はさすがにリビア情勢についての内容ですが、東北関東大震災についての記事も相変わらず大きな紙面を占めています。その中で、Leadersの2番目に「これはリーダーシップの危機でもある」という記事がありました。

ある意味で、日本のタブロイドメディアが大見出しで書きそうな話題でもあるのですが、The Economistが大真面目で取り上げるだけの内容にはなっていて、曰く「阪神淡路大震災の時に比べればだいぶマシになったかもしれないが、ガソリンも食料もモノがあるのに、ガラガラに空いた高速道路を緊急車両専用にするという災害対策マニュアルに縛られて現地へ供給できなかったこと、その事態を把握して問題解決に当たるまでに10日間も要したこと」など、具体的な論拠に基づいて初動が遅すぎたとの批判となっています。

変化を約束して政権についた民主党ですが、このあたりの事情はあまり変わっていないのではないかとの指摘は正鵠を得ていると思います。

震災にあたって世界に称賛された日本人の忍耐力は、災害に耐えるには好適であっても、政治的変化を推し進めるには向いていないとの指摘もそのとおりかと。

時あたかも、統一地方選挙が始まりました。日本の選択や、如何。