新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

意外とフラット化していない、世界

4月23日号のSchumpeterは、巷間言われているほどグローバル化は進んでいたり、新たな脅威だったりするわけではない、というトーンの考え方についての記事でした。スペインの学者が書いた"World 3.0"という本に出ているお話らしいのですが、アメリカ企業で海外事業をしている会社の比率はわずか1%だとか、貿易で売買される財貨は全体の20%程度だとか、データを挙げて「世界は思ったほどインテグレートされていない」という議論が展開されているのだとか。

確かにそうかもしれないけど、でも考え方の世界や特にITの領域では、なんだかずいぶん「変わって来て」いるようには感じるんですけどね。確かに分野によっての時間差は、生じているのかもしれません。距離と言う障害を乗り越えるための手立ては、今の時代でも船や飛行機なわけで。

今日、ペルーに住んでいる古い友人にスカイプ経由で誕生祝いのメッセージを送ったら、ごく普通の会話のように彼からも返事がきました。僕のこのブログだって、世界のどこかで読まれていないとも限らない訳で。

意外とフラット化していない世界、は言ってみれば概念の暴走に待ったをかけるための警鐘で、それ以上の何かではないように思うのですが。