新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

インシュリンが肥満を防ぐ?

6月18日号のScience and technologyで興味深かったのは、糖尿病に深いかかわりを持つインシュリンが、肥満防止に大きな働きをしているらしい、という研究結果に関する記事ですね。ちなみに私の体重は今朝わずかに86kgを切ったあたりで、BMI値25.93と、見事にメタボ状態にあります。

記事によると、脳の真ん中あたりにあるインシュリン受容体という器官が、喜びや満足を感じるときに出されるドーパミンという化学物質の合成に深くかかわっており、この器官が上手く働かなくなったりすると自然に食べる量が増えるらしい、というのです。実験はまだハツカネズミ段階なので、そのまま人間に当てはまるかどうかは判りませんが、もしも老化その他の理由によりインシュリン受容体の感応度が下がったり、あるいは動かなくなるようなことがあるようだと、ドーパミンの合成が進まずに満足を感じないためたくさん食べるようになる、という仮説が成り立つかもしれないと言うことのようです。

自分でも歳の割に良く食べる方だと思っておりましたが、もしかしてこのあたりにもその理由が潜んでいるのかもしれませんね。手軽にインシュリンドーパミンを測定できるわけではない今の状態では、「だからどうなんだ」と言う話ではありますが。