新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

エピファニーというコトバについて

8月6日号のSchumpeterは、イノベーションに関する学者の研究についての興味深い紹介記事となっています。またかい、と思うくらいThe Economistは「イノベーション」について書きたがります。何もThe Economistに限らないのでしょうけれど、それくらい「イノベーションとは何か」「イノベーションはなぜ起こるか」という課題について私たちは答えらしきものを持ち合わせていない、ということの証左なのだろうなと思っています。

イノベーターと呼ばれる人たちが、たとえばネットワークを重んじるだの実験を良くするだの、あるいは客先で自分のところの機械が使われる様子をじっと見るだの、まあその辺のところは結構手掛かりっぽいし、近いと言えばそうなのだろうと思うのですが、だからといってイノベーションの本質を定義したり解き明かすことへの入り口かと言えばそれは違うような気がしています。そんな中にあって、Epiphanyというコトバに出会ったのですが、辞書で引くと「本質や意味についての突然のひらめき」という説明が出ていました。専門書を読んでいてもなかなかめぐりあわない単語ですが、なるほどイノベーターたる人はこのひらめきに恵まれている人ではあろうなと、そこのところだけ妙に納得させられたのでした。