新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

それでも私はやってない

・・・みたいなタイトルの映画が何年か前にあったような記憶がありますが、さて8月13日号のScience and technologyには、追いつめられると無実の罪を「告白」してしまうという、冤罪事件にありがちな人間の挙動について、興味深い報告が載っています。

研究によると、やってもいないミスが原因でコンピュータが故障した、という前提で被験者を問い詰めるという実験(考えてみればすごい実験ですが)をしたところ、結構な比率の人間がミスを認める結果が出たということです。しかも「ミスを目撃した」という証人が出ようものならその比率は高くなるのだそうで。

いささか拍子抜けだったのは「なぜそうなってしまうのか」についての分析で、The Economistは「不愉快な尋問を早く終わらせるため」なのだそうですが、そんな風に軽く得られる自白がどれだけ重い証拠として用いられているか、については慎重に考える必要がありそうです。