新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

移民は悪か

ネットでは8月27日号が流れています。
Leadersを見ると、リビアの政権崩壊、欧米で懸念される経済の二番底、意外と伸びていないメキシコ経済、なかなか上手く行かないインドの汚職対策、そして(とくに西欧向けだと思うのですが)移民歓迎を表明する意見記事、となっています。

移民については、先日のノルウェーでおきた爆破・乱射事件の背景にも移民政策に関する是非があったと言われていますが、イギリスでの暴動もしかり、なんとなく淀んだように米欧(とくに西欧)を覆っているネガティブな空気の一部にこの問題が絡んでいるような気がします。

記事がいわくは、アジアの新興国も世界の才能を求めつつある中、成長を志向する経済において移民が果たす役割の大きさに比べ、政治家は雇用機会の損失をふせげという民衆の声に迎合して、政治が果たすべき本来の役割を果たしていないのではないか、との言い方でだんだん厳しくなってくるEU諸国の国境取り締まりなどを暗に批判しています。

純然と自由主義経済が伸びればよしとするThe Economistの主張からすれば移民受入れ政策は堅持されるべき、ということなのでしょうが、読者コメントにはそれを強く後押しする論調のものは多くないように見えます、今のところ(まだ初日ですからね)。