新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

中国の、外交姿勢の変化?

9月10日号のAsiaのトップでは、アラブの春をめぐる中国外交の微妙な変化が詳報されていて大変興味深かったです。

曰く、エジプトでの政変に際して中国はこれまでと同じ情報管制と自国への飛び火を予防するための措置を講じることに徹し、反政府勢力の要求を不法なものと決め付けた対応を取ったのに、リビアについては今のところ新政府の承認こそ遅れているものの、国際社会に歩調を合わせた国連によるカダフィ政権制裁決議への賛成、在留中国人の安全確保のための空軍機派遣、避難民保護のための海軍派遣等、「不干渉政策」を見直す方向に舵を切ったとみられる対応が続いているのだそうです。

自国への飛び火を警戒する態度は相変わらずのようですが、それでも上海の新聞は「自国民に政治的選択の自由を与えない途上国はそれがいずれの国であっても暴力的変動という悪夢に直面せざるを得なくなる」という記事をネットで流したそうで、中国政府が現状をどのように乗り切ろうとしているのかが少し窺えたような気がします。