新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

最後は穴に隠れる

ネット版で10月20日付のトップニュース、「カダフィ氏死す」の報を読んだのですが、早速各種の写真がついていて、氏が拘束される前に隠れていたという横穴の写真もありました。拘束される直前に穴に隠れていたと言えば、イラクのサダム・フセイン元大統領が思い出されます(彼の場合は竪穴というか、地下の穴倉だったという点が異なりますが)。

かつて隆盛を極めた独裁者の末路として、一種憐れみをすら覚えますが、フセイン氏がまがりなりにも裁判にかけられたのに対し、カダフィ氏は拘束後間もなく殺害されたという点が大きな違いだと思います。氏を裁判にかけてその罪状を裁くことが許されないほど、リビアの不安定要因は大きいということなのでしょうか。歴史を清算するためのいけにえを失ったリビアが、新しい国として生まれ変わるための良いきっかけが得られると良いのですが。