新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

法制度と経済合理性の谷間

11月12日号のSchumpeterは、進まない気候変動枠組み条約加盟国間の調整に比べて着々と進む企業の省エネ対策についての話です。結論は、化石エネルギーの価格上昇や、代替エネルギーの価格低下などにより、省エネに経済合理性が高まったから、と言う話なのですが、結局カネの力が働かないところで利害調整を進めるのはこれほどまでに難しい、という事例にも見えます。

方やビジネスのほうは待ったなしで、たとえば洗剤の技術開発について言えば、より低い水温で、より少ないすすぎで綺麗になる洗剤の開発、と言う方向性があったとして、それはまず間違いなく「正しい」方向だということなのですが、ポスト京都議定書を巡る議論もこれくらい明快になってくれればなあと、そんな感想ですかね。