新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

トップの交代

4月28日号のLeadersを見ています。

冒頭の記事はフランス大統領選挙の帰趨と欧州の今後について。The Economistは、サルコジ現大統領を推しているという訳でもないようなのですが、オランド候補に対しては反動的で、改革を逆戻りさせるという手厳しい評価です。それに対して読者コメントはさまざまな意見が出ているのですが、一貫して見えるのはサルコジ現大統領に対する支持が低いことですね。厳しい改革と経済成長のどちらを優先するか、というのは日本とも共通する課題だと思うのですが、フランスと比べると日本は今のところ、増税を含む改革優先の議論がより前面に出ている、という感じでしょうか。日本でも自民党から別れた小規模政党の中には依然として経済成長を、と訴えるところもありますが、小渕政権以来このかた、経済成長路線は決して問題を解決してこなかった訳で、結果として将来世代に重いツケを残すことにしかならなかった事実を、日本の有権者は最も憂いているように思います。

読者コメントを見ていると、メルケルに対して見劣りし、少数派に対して容赦なく、多くの国民に飽きられたというのがサルコジ現大統領への評価であるようですが、だとすると5月6日に予定されている決選投票の結果は推して知るべし、と言う状況かと思います。