新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

惑星限界、とでも言うのかな

6月16日号のScience and technologyは、現在ブラジルで国連環境サミット"Rio+20"が開かれていることもあり、地球環境に関する興味深い話題を提供してくれています。元々は不調に終わったコペンハーゲンでの地球温暖化対策会議で提案された考え方だそうですが、重要な環境指標について、地球と言う惑星が持つ不可逆点(ばねを引っ張りすぎるとある点で元の形に戻らなくなる、あれです)に注目しようというもので、その中身は1)気候変動、2)海水の酸化、3)オゾン層の希薄化、4)窒素・リン循環への人工的介入、5)未開発の土地の都市化・農地化、6)生物の大量絶滅、7)化学物質の製造、8)大気中の微細な汚染物質、というものだそうです(どう数えても8つしかないのですが、記事によると「9つの指標」だとか)。これらをPlanetary boundaries (惑星限界、とでも訳しましょうか)と呼ぶのだそうです。

指標によっては既に不可逆点を超えてしまっているものもあることが懸念される状況だそうです。Rio+20には、日本政府は大きなパビリオンを造り、環境技術の売り込みに注力しているとのことですが、なんとかこれらの諸問題に対応する動きに参画出来ると良いのですが。