新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

旗幟鮮明

ネットでは8月18日号が流れています。Leadersの中身をみると、微生物が構成する人体構造について、アメリカ共和党の副大統領候補にきまったポール・ライアン氏について、軍に対して指導的な立場を取ろうとするエジプトのモルシ新大統領について、政府の高コスト体質と脆弱なインフラが成長にブレーキをかけるブラジル経済について、金融改革とメガバンクの解体について、と言う内容になっています。

軍との距離をどう取るのか、という微妙な問題について、自らの意にそぐわない将軍を更迭するなど、エジプトのモルシ新大統領はとりあえず民意を代表する立場にある者として責任を果たすとの態度を明確にしたようです。また、米共和党のロムニー候補も、「小さな政府」「財政規律重視」を前面に打ち出すライアン氏を副大統領候補とすることで、自らの立ち位置を旗幟鮮明にしたと言えるでしょう。

日本はといえば、その国家戦略において、たとえばエネルギー問題、そして領土問題・安全保障問題をどのように取り扱うのか、軸がしっかりしていれば旗幟鮮明な態度を取れるはずの問題への対応が、どうにも根本でブレているような気がして仕方ありません。人の振り見てわが振り直せ、と申しますが、この辺りをぜひ見習ってほしいものだと思います。