新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

人類初の月面到達者、死す

9月1日号のObituaryは、先日82歳で亡くなられたアポロ11号ニール・アームストロング船長についてその生前の様子が紹介されています。ごくごくまじめな方だったようで、宇宙飛行士はヒーローではなく、大きな組織がやり遂げる大きな仕事の一端を任されるにすぎないこと、危険を極力排することにとことん注力したこと、同僚が国会議員になっても自身は農場で引退生活を送るなど、全くもって淡々とした人生だったことが伺えます。ただ、大きな組織の一部としての仕事だったとしても、彼をはじめとするアポロ計画の飛行士たちが、地球に関する私たちの見方を大きく変えたことは疑問の余地のない話だろうと思います。その美しさ、かけがえのなさについて客観視できるようになることに、彼や彼の同僚たちが月から地球を見たことが果した役割は、やはり否定のしようもない功績だったと思います。ご冥福を。