新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

変わりつつあるのか?

11月3日号のLeadersですが、やはり今週火曜日(日本時間の水曜日)に迫った米大統領選挙に関する記事がトップで、しかも3000件を超す読者コメントが寄せられています。ま、そっちを見ても良いのですが、今日はその陰で珍しくLeadersに入った日本の企業統治に関する記事を読んでみました。オリンパス事件から一年、相変わらず日本では外部取締役の登用が少なく、なおかつ企業の収益力は低く、という時代が続いているという記事ですね。

確かに、一年間ではさほどの変化が期待できないという状況だと思います。その理由はまず、国内中心(男性中心でもあります)で続いてきた大企業の経営体質が強固であること、外部取締役の人材供給がさほど潤沢とは言えないこと、女性や外国人の受け入れ態勢を整えるためのハウツーが必ずしも一般化していないことなどによるものと思われます。ただ、胎動は確かにあるのではないかと思うのは、若手経営者を中心として海外進出や人材登用について柔軟な考え方を示す事例も目撃されるようになっているからです。なにせ、世界第三位とはいえ、製造業に関係した大企業の数からいえば実質的に世界第二位の経済圏なので、変化には時間がかかると言うことだと思いますが、日本企業も少しずつそして着実に変わりつつあることを、The Economistにも認識頂きたいものだと思いました。