新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

安いカネの世界

ネットでは4月6日号が流れています。Leadersのトップは、北朝鮮の瀬戸際外交に絡む記事で、タイトルがふるっていて「コリアン・ルーレット」だそうですが、個人的にはもっと興味のある記事があったのでそちらに注目します。

ちょうど今朝の日経一面が「日銀、緩和策を総動員」と言う見出しで金融緩和に向かう日銀の姿勢に対する市場の期待感を示したものになっているのですが、ぐっと視点を引いて世界はどうなっているかと見てみれば、実はアメリカも、そしてヨーロッパも、2008年以降若干の例外を除けば非常な低金利政策を続けてきている、のだそうです。ただし、そこには質的な違いがあって。

記事が賛意をもって伝えるのは、日銀そして安倍政権の経済運営を事例に引きつつ、大胆にリスクをとる米FRBの取り組みぶりですが、欧州ECBのそれは財政政策面で引き締め策を取り続けること、構造改革が進んでいないことなどにより効果が半減するであろうことにより、「成長機会はさほどでもないだろう」と結論づけられています。

日米欧、いずこもカネは高くない。だとしたらそのカネをグローバルに回して(たとえばアジアなどの)成長力を取り込む仕組みさえあれば、というところかと。あとは仕組み作りの勝負、ですかね。