新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

脱貧困への羅針盤

6月1日号の表紙と、そしてLeaders2番目の記事は、いわゆるMDGsに関連して、順調に減少しつつある貧困層の人口と、今後の展望についての解説となっています。

ある意味で目標よりも順調に、世界の貧困層は減少して来ているそうで、その理由は何にも増して中国の経済発展によるものだ、という分析に間違いはないと思います。で、今後も同じように貧困は減少するのか?という問いが発せられる訳で、中国ほどの行き届いた(?)ガバナンスが期待できないインドやアフリカ(インドは民主主義国家、のはずですが)では、貧困撲滅には相当な時間がかかるだろう、ということのようです。

The Economistは、更なる貧困削減のためには欧米がアフリカに対してマーケットを開くことができたら、という重商主義寄りの整理をしているようですが、だとすれば中国がこの分野で進めていると言われるアフリカ農産品の関税撤廃は、大変素晴らしい対策だと言うことが出来そうですね。しかしながら同時にアフリカでは、自国製品の粗悪なイミテーションが密輸で流通しており、アフリカ製品の品質に関するネガティブキャンペーンが行われているのだとか。誰がそんなことを?という問いに対する答えは明確な説明はありませんでしたけど。