新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

アジア的宗教対立の構図

7月27日号のAsiaには、ミャンマーの少数民族問題、そしてタイ南部にも見られるイスラム教徒対仏教徒の対立についての分析記事が出ています。イスラム系先住民と言われるミャンマーロヒンギャ族と地元民(アラカン族、そしてビルマ族)の対立を、イスラム教対仏教の対立に置き換えて現状を分析しつつ、抑圧されているイスラム系住民はタイ南部にも居る、という論理構成です。

それを言うなら、キリスト教徒への激しい抵抗を繰り返しているフィリピンのイスラム教徒も忘れるわけにはゆかないでしょう。そもそもインドネシアに見られるとおり、同じイスラム教徒同士ですらうまくゆかない例はいとまがありません。

中東その他に見られるような、典型的宗教対立とは何かどこかが違っているように感じるのですが、なかなかうまい説明がつきません。記事を読んで唯一わかったような気になったのは、先進国のメディアは型に嵌めて考えるのが好きらしい、ということぐらいでした。