新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

超高齢世界

4月26日号のLeadersのトップ記事は、世界にとっての高齢者問題に関する考察です。記者が気づかなかったのか、はたまた世界にとってのモデルになると思わなかったのか、超高齢化で先陣を切っているはずの日本について全く言及はなかったのですが、世界においては高学歴の高齢者が長く働き続ける反面、低学歴の非高齢者は就労機会を早く失う傾向にあるのだとか。この傾向を生産人口と学歴に当てはめて考えると、先進国であるほど高齢者問題への対応はしやすいと考えられる(たとえば中国は人口の半分が低学歴であるため、高齢化=非生産人口化、になりやすい)のだそうです。

これをそのまま放置すれば、高学歴者=高齢でも生産人口に留まる=富裕化が進み、非高学歴者=早くに生産人口ではなくなる=貧困化が進んで二極化する、という懸念につながることから、各国政府に何らかの政策的対応を求めたい、というのがThe Economnistの論調です。

確かに日本でも、定年延長の議論は各方面で活発であり、今や65歳でもごく普通に働いている時代になったようですね。超高齢化の解決策は老人も働くことという、言ってみればあられもないお話でした。