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新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

第三の矢と、歴史にささった棘

6月28日号の表紙は弓に矢をつがえようとしている安倍総理の図案です。そしてLeadersとAsiaには、アベノミクスの現状と今後に期待する、というThe Economistの意見記事とも取れる内容の記事が出ています。

国内ではアベノミクスの第三の矢よりも、どちらかというと集団的自衛権の話や北朝鮮に対する制裁解除の話題が目を引いているように思うのですが、アングロサクソンから見れば一にも二にも経済、ということのようです。その証拠(?)に同じAsiaでは、従軍慰安婦問題の検証について「言い訳できないことを言い訳しようとしている」と、かなり断定的に日本の対応を否定するトーンの記事が出ています。あたかも歴史に刺さった棘のように。

 ある意味で冷静に認識しなくてはならないこととして、アングロサクソンが日本を意味あるパートナーと見てくれているのは、どうしたって敗戦国と言う枠組みを出るものではない、ということを、この相反する二つの結論は物語っているのではないかと思います。

従軍慰安婦の話は、それを前面に出すことによって裨益する国がある以上、それらの国は同床異夢とも言える形で賛同し合い、ことあるごとに日本に対して突きつけられるものと思います。それはアメリカにとっての奴隷制や黒人差別の歴史、またイギリスにとってのアジア・アフリカに対する植民地支配の歴史にも似た趣があるように思うのですが、そうであればこそ、たとえネガティブな話であっても臆することなく、自らの主張をしっかりと語れるだけの胆力を以てあたるべし、と思わされる記事でした。